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一人暮らしの親が認知症

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2016.05.13

一人暮らしの母の家にいったところ、見慣れない布団、着物や健康食品があり、訪問販売などの買い物をしているようだ。

日常生活は援助なく過ごせるが、軽度の認知症。これ以上の被害を予防するために成年後見制度を利用したい。

成年後見人制度とは?

成年後見制度は、判断能力が不十分であるために、悪徳商法などの被害を受けたりすることがないように本人の権利を守ることを目的とする制度です。

成年後見制度には、既に判断能力が不十分になっている場合に利用できる「法定後見」と、判断能力がある人が、将来もし判断能力が不十分になった時のために、支援の方法などを予め決めておく「任意後見」があります。

そして、「法定後見」のうち、判断能力の低下の程度によって、程度の大きいものから、「後見」、「保佐」、「補助」の三つの類型があります。

軽度の認知症の場合、どのような成年後見人制度が利用出来るでしょうか?

今回のケースは、お母さまが軽度の認知症なので、「法定後見」の「補助」か「保佐」が考えられます。

ご本人をサポートする補助人や保佐人は、例えばご本人が高額な買い物などをする場合に、本人に不利益でないかを検討した上で、問題がない場合に同意することができます。また、ご本人が保佐人・補助人の同意を得ないでおこなった高額な買い物をした場合に、その買い物を取り消すことができます。

また、本人に代わって、本人のために高額な買い物を行うこともできます。

今回のケースでは、通信販売や訪問販売による買い物については補助人や保佐人の同意が必要、または、本人のために代理で買い物をするというような内容の後見の申立てが考えられます。

申立て方法と費用について

申立ては、家庭裁判所に対して行います。申立人になるには一定の制限がありますが、ご本人やそのお子さんは申立人になることができます。

また、お母様の補助人や保佐人の候補者は身内のどなたでも構いません。しかし、最終的に補助人や保佐人に誰が選ばれるかを決定するのは家庭裁判所になりますのでご注意ください。

身内の方が遠方にお住まいの場合など、候補者に適当な方がいらっしゃらない場合は、司法書士のような専門職に依頼するか、家庭裁判所に後見人を選んでくれるようにお願いすることもできます。

家庭裁判所に対する申立から、後見人が支援を開始するまでには約6か月かかります。(以下、東京家庭裁判所の例になります)

申立にかかる費用は、①収入印紙3,400円、

②郵便切手 後見の場合3,200円、

保佐・補助の場合4,100円

③鑑定 3~10万円

この記事を書いた人

森住 都

森住 都

司法書士 埼玉大学教育学部卒業後、女性司法書士が活躍する本に影響を受け、司法書士の道を志す。 平成10年から大手司法書士法人や地元密着型の司法書士・弁護士事務所などの勤務を経て、平成27年にみやこ司法書士事務所を開設。 当事務所の理念 ・ 1、誠実に業務を遂行します。2、お客様に安心感を提供します。3、日々成長する努力を怠りません。 現在は、主に相続、遺言、成年後見など高齢者サポート業務に取り組んでいる。

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