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認知症の親の財産管理(処分)が必要

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2016.06.07

父の老人ホームの費用や入院費用に充てるため、親本人の銀行口座から引き出し(または解約)や不動産を売却したい。

認知症の父は日常生活や財産管理が一人でできない。

しかしこのままでは解約や不動産売却は出来ないと銀行や不動産屋に言われてしまった。どうしたらいいのか。

成年後見の申立てをしよう

主な成年後見申立ての動機のうち、預貯金の解約・管理が最も多いものになります。(平成26年1月~12月 最高裁判所事務総局家庭局より)

今回のケースは、お父様が、日常生活や財産管理が一人で出来ません。

そこで、家庭裁判所に後見の申立てをして、家庭裁判所から選任された「成年後見人」が預金の管理や解約手続き、不動産の管理や処分をすることになります。

申立てをする際に気をつけたいこと

お父様の成年後見の申立てをされる際にご注意いただきたいのは、

(1)お父様が成年後見制度を利用した場合は、医師や国家公務員など特定の資格や会社役員などの地位がなくなってしまうことになります。

 

(2)お父様の印鑑登録ができなくなります。現在印鑑登録されているのは抹消されます。

 

(3)家庭裁判所に申立てをされたのちに、申立ての取り下げをするには、家庭裁判所の許可が必要になります。

 

(4)お父様に後見人が就きますと、お父様がお亡くなりになるまで後見人の活動は続きます。したがって、預金の解約や不動産を売却する目的で後見の申立てをされて、それらの目的が達成されたとしても、後見人の仕事を終了することができません。

 

また、お父様の不動産を売却する場合のうち、その不動産がお父様の居住用のものであれば、後見の申立てとは別に家庭裁判所から居住用不動産の売却の許可を得る必要があります。

したがって、後見が開始されてもお父様お持ちの不動産が売却できると限らないことにご注意下さい。

 

前回のコラムで後見の申立てから後見が開始されるまでに、約6か月かかる(東京家庭裁判所の場合)と書きましたが、居住用不動産を処分される場合はさらに家庭裁判所から許可を得るための日数がかかります。

この記事を書いた人

森住 都

森住 都

司法書士 埼玉大学教育学部卒業後、女性司法書士が活躍する本に影響を受け、司法書士の道を志す。 平成10年から大手司法書士法人や地元密着型の司法書士・弁護士事務所などの勤務を経て、平成27年にみやこ司法書士事務所を開設。 当事務所の理念 ・ 1、誠実に業務を遂行します。2、お客様に安心感を提供します。3、日々成長する努力を怠りません。 現在は、主に相続、遺言、成年後見など高齢者サポート業務に取り組んでいる。

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