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遺族年金のいろは②

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2016.03.25

「厚生年金+国民年金加入の夫が亡くなった場合」

前回に続き、遺族年金の基本的なことを書きたいと思います。

今回は、夫が20歳前後から厚生年金に入っていて、途中から自営業などになり国民年金になった場合について書きたいと思います。

この場合、厚生年金と国民年金を合わせて25年支払期間もしくは免除期間があれば、夫は老齢年金を受けているはずです。まず、年金を受け取っている夫が、亡くなった場合のケースについて書きたいと思います。

この場合、国民年金部分については老齢基礎年金として夫は受け取っていますが、その部分は18歳年度末を迎えていない子がいる場合のみ、遺族基礎年金として受け取ることが出来ます。

もしくは、夫がまだ老齢基礎年金を受け取っておらず、25年以上国民年金の支払期間があった場合、妻は寡婦年金を請求することが出来ます。ただし、婚姻期間が10年以上で、妻が65歳未満である必要があります。寡婦年金は、妻が60歳から65歳になる月まで受け取ることが出来ます。金額は、夫の収めていた国民年金に相当する老齢基礎年金の金額の4分の3です。

寡婦年金をもらえるほどの支払期間がない場合は、死亡一時金を請求できる可能性があります。こちらは、要件の納付期間が36月以上と短いですが、一時金です。

 

夫の厚生年金部分は、亡くなった当時、国民年金の納付期間と免除期間、厚生年金の期間を合わせて300月(25年)以上ある場合、妻は遺族厚生年金を請求できます。300月未満の場合で、亡くなった当時国民年金に加入中である場合は、例外を除き、遺族厚生年金を請求できません。

 

例外とは、障害厚生年金1,2級であったこと、もしくは厚生年金加入中に初めて病院に行った傷病が原因で、病院に行き始めて5年以内に亡くなっている場合です。事例としては、うつ病になり会社を辞め、病院に行き始めて5年以内に自殺をしてしまったケース、健康診断で異常がみつかり5年以内に肝硬変やがん等で亡くなったケースがあります。この請求は、当時の診療録などを探したりして書類を揃えるのも大変なので、思い当たる場合にはご相談いただければと思います。

 

遺族厚生年金が請求できても、妻自身が長く会社勤めをしていて自分の老齢厚生年金の金額が高い場合には、遺族厚生年金を受け取ることが出来ないこともあります。

 

以上

この記事を書いた人

宮下 麻衣子

宮下 麻衣子

社会保険労務士 中央大学経済学部卒業後、東証一部上場企業のメーカー勤務等、様々な仕事を経験するうちに「人の人生に関わる仕事をしたい。」と思うようになり社会保険労務士を取得。 日本年金機構の「ねんきんダイヤル」で年金相談員、スーパーバイザーを経験。 現在は、ゆい社会保険労務士オフィスを独立開業。労務相談や労務手続き、年金相談を受けている。また、遺族年金や障害年金の請求代行を受けている。特に複雑なケースの遺族年金の請求代行について経験が豊富。

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