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外国で公的年金を受給するためのポイント

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2016.11.03

老後は海外に移住して年金を受け取りたい、そう考えられる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

また、遺族年金を海外で受け取る場合もあるかと思います。

国際結婚をしている夫婦が海外で暮らしているケースや、夫婦が日本で暮らしていても夫が亡くなった後に外国人の妻が帰国するケースもあります。

その場合、海外で遺族年金を受け取ることになりますが、どのような留意点があるでしょうか?

 

年金を海外で受け取るという点から考えた場合、ポイントは年金の請求時と受給期間中とにあります。

年金請求時のポイント

まず、年金の請求時のポイントですが、通常の書類に加えて提出する必要がある書類があります。

それは、“年金の支払いを受ける者に関する事項(添付書類として口座証明等)”です。

外国の銀行で受け取りを希望する場合は、銀行名、支店名、銀行の所在地、口座番号の欄も記入した上で、受け取り銀行の口座番号が確認できる書類が必要です。

 

また、老齢年金の場合は、非課税の遺族年金と違い課税対象になりますので、“租税条約に関する届出書(日本と租税条約がある国に在住する場合)”書類も必要です。

在住している国によってはさらに追加書類がありますので注意が必要です。

 

ところで、海外の銀行で年金を受け取る場合には、SWIFTコードと呼ばれる銀行のコードを求められることがあります。

そして、現地の事情によっては年金がなかなか期日通りにスムーズに受け取れないこともあります。そのため、日本の銀行を受け取り先にすることも可能です。

 

その他の注意点として、年金を現地通貨で受け取れるとは限りません。国ごとに送金通貨が指定されているからです。

年金受給中のポイント

次に年金を受給中のポイントですが、日本にいれば住民票コードを登録することで省略される年に一度の現況届の提出が必要になります。

こちらは、郵送でのやり取りになります。

また、現況届に添付する書類として、在留証明・居住証明が必要です。

在留領事館などに出向きそこに住んでいる事実を証明(在留証明)してもらう必要があります。

在留証明は、日本国籍がある方が作成できるものですが、外国籍の方はその国ごとに証明する公的機関がありますので、そこで住民票に当たる書類を作成してもらう必要があります。

 

その他、支給額変更通知書なども随時日本年金機構より送付されてきますが、日本語ですので、日本語がまったく分からない配偶者が年金を受け続けるためには、サポートが必要です。

この記事を書いた人

宮下 麻衣子

宮下 麻衣子

社会保険労務士 中央大学経済学部卒業後、東証一部上場企業のメーカー勤務等、様々な仕事を経験するうちに「人の人生に関わる仕事をしたい。」と思うようになり社会保険労務士を取得。 日本年金機構の「ねんきんダイヤル」で年金相談員、スーパーバイザーを経験。 現在は、ゆい社会保険労務士オフィスを独立開業。労務相談や労務手続き、年金相談を受けている。また、遺族年金や障害年金の請求代行を受けている。特に複雑なケースの遺族年金の請求代行について経験が豊富。

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