文字サイズ

相続税を安くしたい!・・、その前に

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2016.04.07

平成27年から相続税の大増税時代に突入しました。

 

信託銀行等の金融機関、生命保険会社、ハウスメーカーなどがさまざまな節税商品を提案していますし、税理士も生前贈与や養子縁組等の節税対策の提案を行う場合があります。

このような「相続税対策」は、場合によっては劇的に相続税を引き下げることができますが、その前に胸に手をあてて考えていただきたいことがあります。

 

その対策はあなたのため、あなたの配偶者のため、あなたのお子様のためになる対策でしょうか?

みんながハッピーになる対策でしょうか?

 

生前に上手に財産を贈与できた!・・・、待ってください、夫婦のこれからの生活資金は大丈夫ですか?

もしかしたらこれから医療費もかかるかもしれません、さらには後に残されるかもしれない配偶者の生活資金のことも考えていますか?

 

孫を養子にしたから相続税を安くできる!・・・、待ってください、他のご兄弟ともめませんか?

兄弟げんかが自分の死後に起こったら悲しいことですよね。

 

やりすぎた「相続税対策」は必ずしも家族みんながハッピーとはならないということです。

あなたの財産はあなたのものです。相続税を下げることよりもまず、あなたがその財産をどうしたいか、配偶者や子供たちにどのように使ってもらいたいかというあなたの気持ちを大切にしてください。その上で税理士ならば節税の提案をしますし、生命保険の加入、アパートの建築等で税金を安く抑えることもできます。

 

もうひとつ大事なことは、将来の相続人たちがもめない工夫をすることです。平等分割が理想的ですが、財産は必ずしも等分に分かれるものばかりではなく、むしろ分けることができないものの方が多いのが事実です。

たとえ不平等であっても、生前にあなたの気持ちをしっかり家族に伝えることにより、その財産は争いの種ではなく、感謝される贈り物になります。

また、遺言書を書く場合でも「付言事項」というあなたの気持ちをきちんと遺す魔法のメッセンジャーがあります。(「付言事項」については、他の専門家のコラムをご覧ください)

 

「相続税対策」よりも先に、みんながハッピーになる「相続対策」をあなたと一緒に考えてくれる専門家を選びましょう。

この記事を書いた人

若山昌美

若山昌美

税理士 大妻女子大学短期大学部卒業、役員秘書として鉄道会社に8年間勤めた後、税理士を目指して転職し、税理士資格を取得する。相続税について一般向け、銀行行員向け、会計事務所職員向けのセミナー講師や、ハウスメーカー主催の相続相談会の相談員を務める。中央区立女性センターの登録団体である女性士業ネットワーク「FLAPはばたき」代表。 常世田正之税理士事務所 所属税理士

この著者の最近の記事

関連記事