文字サイズ

相続税の計算の基礎

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2016.05.07

相続税が課税される財産についての主な注意点は?

相続で財産を取得した場合には、「相続税」がかかります。
相続税の申告期限は10か月以内です。

 

相続税が課税される財産についての主な注意点は下記のとおりです。

・原則は時価(売ったらいくらか)で課税されます。

「時価」は、土地(路線価等)、建物(固定資産税評価額)、非上場株式(類似業種比準価額・純資産価額)

など財産評価基本通達で一律に計算方法が定められているものもあります。

・生命保険金、死亡退職金も相続税の課税対象となります。

・名義預金(専業主婦のへそくり、名義はお子さん・お孫さんだが実際は亡くなった方が管理していた預金)

も相続財産に含めなければなりません。

・死亡前3年以内の贈与財産は、相続税で精算されます。(すでに課税された贈与税は控除されます。)

この贈与財産は年110万円以内の場合でも相続税が課されることとなります。

・相続時精算課税により贈与された財産は、相続現在において全部使っていて無くなっていたとしても相続税

が課税されます。

相続税の計算のイメージは?

相続税の計算のイメージは下記のとおりです。(実際の計算式は国税庁ホームページをご覧ください)

①亡くなった方の財産と、生前に贈与された一定の財産(上記)の価額を合算します。

②法定相続人とその相続分を特定します。

例えば妻と子供二人の場合は、妻1/2、兄1/4、弟1/4です。

実際にこれらの方が財産を取得してもしなくても、同じ計算方法です。(放棄していても同様)

③①の合算額から基礎控除額を差し引きます。

基礎控除額は3000万円+600万円×②の法定相続人の数です。

④相続税額の総額を計算します。

③の控除後の金額を、②のとおり、妻が1/2、兄1/4、弟1/4を取得したものとしてそれぞれ相続税

を計算し、税額を合算させます。

⑤④で合算した相続税額を、実際の財産の取得の割合で按分します。

財産をどのように分割したかで税額が変わる?

上記の通り、相続税の総額は④で確定しますので、原則として財産をどのように分割したかで税額が変わることはありません。

(ただし、小規模宅地の特例や配偶者軽減の特例の適用を受ける場合は、結果として相続税の合計額を引き下げることができます。)

 

相続税の課税対象となる財産は亡くなった時に確定し、さらには亡くなる3年前までの間に相続人に贈与した財産も対象となります。

生前贈与による相続税対策を行う場合は、これらのことも考慮し、計画的に行う必要があります。

この記事を書いた人

若山昌美

若山昌美

税理士 大妻女子大学短期大学部卒業、役員秘書として鉄道会社に8年間勤めた後、税理士を目指して転職し、税理士資格を取得する。相続税について一般向け、銀行行員向け、会計事務所職員向けのセミナー講師や、ハウスメーカー主催の相続相談会の相談員を務める。中央区立女性センターの登録団体である女性士業ネットワーク「FLAPはばたき」代表。 常世田正之税理士事務所 所属税理士

この著者の最近の記事

関連記事