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相続税の計算の基礎 特例編

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2016.05.11

特例を活用して税金を安くしよう

税金には様々な特例があり、その適用を受ければ税金を安くすることもできます。

相続税について主な特例は、小規模宅地の特例と配偶者の税額軽減があげられます。

 

≪小規模宅地の特例≫

特例の対象となる宅地は下記のとおりです。

①被相続人が居住していた家屋を同居していた親族が取得する場合は、その宅地の評価額が80%減額されます。

②被相続人が行っていた事業を承継した親族がその事業用に供していた家屋を取得する場合は、その宅地の評価額が80%減額されます。

③被相続人がアパート経営を行っていた場合にその経営を承継した親族がそのアパートを取得する場合は、

その宅地の評価額が50%減額されます。

(その他、細かい要件が定められていますので、専門家へご確認ください。)

 

この特例を踏まえた主な相続税対策は、①の適用を受けるために二世帯住宅を建て、親子が「同居」することです。

(過去は内階段が無ければ「同居」とされませんでしたが、現在では外階段でも「同居」しているものとして取り扱います)

親が亡くなった時に「同居」している子供がその敷地を取得すれば、330㎡まで80%減額した評価額で相続税を計算します。

 

この場合、「同居」している子の他にご兄弟がいるときは、不平等とならないように心遣いをいただくことが後の争いをなくすコツです。

配偶者特例の注意点とは?

≪配偶者の税額軽減≫

この特例はあまりにも有名ですが、相続により財産を取得する者が亡くなった方の配偶者である場合、相続財産の1/2か1億6千万円のいずれか大きい金額までは相続税は無税となります。

 

この特例が制定されている理由は、亡くなった方とその配偶者は同年代であり、近いうちに相続が見込まれるため(二次相続といいます)過重な税負担を避けるために設けられています。

 

配偶者の税額軽減をフルに活用するため、多くの財産を配偶者に取得させることも悪くはありませんが、二次相続の税負担を考慮し、バランスよく遺産の分割をすることが税負担を抑えるコツです。

 

これらの特例の適用を受ける場合の注意点は、「申告書を提出しないと特例を受けられない」ということです。

 

相続財産の合計額が基礎控除額を超える場合、これらの特例により相続税額をゼロとすることができるときは、必ず申告書を提出しましょう。

 

この記事を書いた人

若山昌美

若山昌美

税理士 大妻女子大学短期大学部卒業、役員秘書として鉄道会社に8年間勤めた後、税理士を目指して転職し、税理士資格を取得する。相続税について一般向け、銀行行員向け、会計事務所職員向けのセミナー講師や、ハウスメーカー主催の相続相談会の相談員を務める。中央区立女性センターの登録団体である女性士業ネットワーク「FLAPはばたき」代表。 常世田正之税理士事務所 所属税理士

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