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相続人の一人が認知症

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2016.07.04

亡くなった父の不動産や預金を相続したいが、母が認知症で老人ホームに入所している。

遺産分割の話し合いをどうしたらいいのか。

父の相続人は子どものAと母の2人である。

遺産分割の話し合い前に必要なこととは?

亡くなったお父様の遺産分割の話し合いをするためには、お母様について成年後見の申立てをして、家庭裁判所から成年後見人を選んでもらう必要があります。

そして、Aさん以外の第三者が成年後見人になった場合は、Aさんと成年後見人との間で遺産分割の話し合いを行います。

 

Aさんがお母様の成年後見人になられた場合は、遺産分割を行う前提として、家庭裁判所にお母様の特別代理人の選任申立てをする必要があります。

なぜならば、Aさんは、Aさん自身の相続人の地位と、お母様の成年後見人の地位を兼ねていますので、遺産分割の結果がお母様にとって不利なものになる可能性があるためです。

お母様の特別代理人が選ばれましたら、Aさんとお母様の特別代理人の2人で遺産分割協議を行います。

後見監督人がいる場合は?

しかし、Aさんに後見監督人が就いた場合は、後見監督人がお母様の代理として遺産分割協議に参加しますので、その場合は、特別代理人を選ぶ必要はありません。

後見監督人とは、成年後見人のAさんがきちんと成年後見人としてのお仕事をされているのか確認するお仕事をします。家庭裁判所が必要とするときに、司法書士などの専門職を後見監督人に選任します。

成年後見人と同じように、後見監督人に対する報酬がかかります。

通常の後見監督等業務を行った場合、目安として以下のとおりです(東京家庭裁判所より) 。

5000万円以下の場合、月額1万~2万円、

5000万円を超える場合、月額2万5千~3万円

遺産分割の留意点とは?

このように、成年後見人、特別代理人や後見監督人が就いたのちに、遺産分割の協議へと進みますが、被成年後見人は法定相続分を確保する必要があります。

今回のケースでいいますと、お母様の相続分が2分の1、Aさんの相続分が2分の1となりますので、お母様はお父様の遺産の2分の1以上を受け取るような内容の遺産分割にする必要があります。

この記事を書いた人

森住 都

森住 都

司法書士 埼玉大学教育学部卒業後、女性司法書士が活躍する本に影響を受け、司法書士の道を志す。 平成10年から大手司法書士法人や地元密着型の司法書士・弁護士事務所などの勤務を経て、平成27年にみやこ司法書士事務所を開設。 当事務所の理念 ・ 1、誠実に業務を遂行します。2、お客様に安心感を提供します。3、日々成長する努力を怠りません。 現在は、主に相続、遺言、成年後見など高齢者サポート業務に取り組んでいる。

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